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選択と集中

研究開発分野、事業分野の選択と集中により、その効率化が行われます。

医薬分野では、研究開発対象の疾患領域を特定し、その特定した領域に集中して、研究開発の資源を投入します。
その「選択と集中」の度合いを見る指標として、特許出願情報を用います。
特許出願情報を用いて調べると製薬企業の「選択と集中」による集中度が高くなったという結果は得られませんでした。
特許出願は研究開発の成果ですから、研究開発の投資と必ずしも一致しません。
研究者や研究費用を投資したからといって、それが特許出願という成果が得られるとは限らないからです。
市場に出るまでの製品によってその成果をみれば、特許出願情報の場合より、さらにその集中度は反映されないでしょう。
製品化に至るまで、又はその過程での成功確率は、研究開発が特許出願という成果に至るまでの確率よりもっと低く、それらが研究開発の成果として現れないことが多いからです。

ゲーム開発分野でも、開発するゲーム数を減らすという、選択と集中が行われています。

開発されたゲームによる収益と、開発費用との対比から、収益率が低い場合、開発対象ゲーム数を減らせば、開発費が削減でき、企業の利益が増えることになります。
さらに、担当する開発者を集中でき開発の効率が上がることが期待されます。
ただ、開発されるゲーム数が少なくなると夢も少なくなるように気がします。
多くのゲームの中から、ヒットするものがでてくるという夢はどうなるのでしょう。
by saikilab | 2010-07-09 08:02 | 知的財産マネジメント

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